のほほん評判記 |バックナンバー
01 心のウサが晴れる本

斉藤茂太 著

Chijo  仕事、人付き合い、夫婦、親子……。世の中がどんどん便利で豊かになっていく反面、対人関係でストレスに陥(おちい)る人達がどれだけ増えていることか。会社や家庭、そして学校においても…
02 生きるヒント

五木寛之 著

Chijo

 人はみな泣きながら生まれてくる。生まれ出たその日から確実に少しずつ近づいてくる「死」への恐怖ゆえなのか。大袈裟(おおげさ)だが目を引く本書のタイトルに関しては、この本が「人生論」や…
03 頭の自遊自在学

森政弘 著

Chijo

 努(つと)むるは好むに如(し)かず、好むは楽しむに如かず。嫌な事を努力してやるのは感心のようだけど結果は知れている。どうせなら好きでやるのがいい、と同時に嫌な事でも楽しんでやれるのは…
04 仏教とっておきの話366

ひろさちや 著

Chijo  書店に於ける本の並べ方の一つに平積みというのがあって、書棚の下にせり出した台上に、表紙を上に向けて何冊かを積んで置いてあるアレのことである。そこには大抵の場合新刊や話題の本、あるいは…
05 月刊 頓智

全10号/筑馬書房 発行

Chijo  筑馬書房といえば「森鴎外(もりおうがい)全集」や「泉鏡花(いずみきょうか)集成」といった、お堅い本を多く出版しているお堅いイメージの老舗(しにせ)出版社。その知性的でマイペースな…
06 大江戸えねるぎー事情

石川英輔 著

Chijo

 文明開化が高らかに叫ばれた明治という時代がその国に到来する以前、そこには成熟した合理性を持つ社会と華やかで繊細な文化が息づく、当時としては世界最大の規模を誇る都市が栄えていた。
07 脳内革命

春山茂雄 著

Chijo  前々回ご紹介した月刊誌『頓智(とんち)』が、早くも休刊となってしまった。創刊から数えて、その寿命はわずか10カ月。「邱永漢・大人の哲学」「楽して生きる道」「花も実もある本屋さん特集」…
08 風が光る

僧多聞 著

Chijo  毎回このコーナーでは、あえて難しい仏教書やら長編小説などは紹介しないことにしている。そちらの方はお寺の蔵書や個人の好みにお任せするとして、ここでは若者からお年寄りまで、幅の広い年齢層に…
09 ネアンデルタールの悩み

W・オールマン 著

Chijo

 外国人の書いた本はどうもなじめない、読みづらいのではないか、と思われる方も多いだろう。でもこの本は大丈夫。ネアンデルタールとは、今から二十万年から十万年前に存在していた…
10 「家族」という名の孤独

斎藤学 著

Chijo  各人の趣味や嗜好(しこう)は千差万別(せんさばんべつ)で、読みやすい本というのもまたしかり。しかしその内容が仏教に結びつくものとなると、法華経(ほけきょう)自体が…
11 アダルト・チルドレン

西山明 著

Chijo

 私たちは、皆それぞれ別の意識を持っている「一個人」だ。だがそれと同時に日本社会の中の一員であり、大きくは世界全体の中の一員でもある。そうした入れ子細工式の環境の中で、最も小さく…
12 ブッタとシッタカブッタ

小泉吉宏 著

Chijo  キリスト教じゃあ神様が人間を創ったことになってるらしいけど、だいたい全知全能の神様ともあろう方が、何でもっと巧(うま)く人間を創れなかったのだろうか。だって完璧な人には…
13 7つの習慣

スティーブン・R・コヴィー 著

Chijo

 モーツアルト、ベートーベン、チャイコフスキー……。高名な音楽家は大勢いるが、彼らはみな天才的作曲家であると同時に、偉大な発見者でもあったと言えるのではないか。元来この世界は…
14 遺書

吉本隆明 著

Chijo

 今この文章をお読みになっている方々の年齢層といえば、実際二十〜四十歳代の人かなりの割合を占めるでしょう。一方、今回ご紹介するこの本の著者は、当年とって七十四歳。なおも精力的に…
15 いつのまにか私も「婆あ」

門野晴子 著

Chijo  関西のお坊さんは、檀家(だんか)の家へ毎月お参りに出かける(人が多い)。各々の家で待っているお檀家さんのほとんどは、「おじいさん、おばあさん」と呼ばれる人。当然、一病息災…
16 日本人の心のゆくえ

河合隼雄 著

Chijo

 対岸の火事という言葉がある。ご承知の通り、他人の不幸を好奇心で受け止め、我がことのように感じない心境を意味する。さてさて、実際こうした心境になったことなど一度もなく、いつも他人の…
17 が〜もん

が〜もん編集部 発行

Chijo

 以前このコーナーで「売れている本はその時代を反映している」と書いたが、ひとたびある本が売れると、それに追従(ついじゅう)して同じ分野の本がまた増えること増えること!まったく…
18 法華経を生きる

石原慎太郎 著

Chijo

 どうも政治家の書いた本はうさんクサそうに思える人もいるだろうが、ここは一つ素直な気持ちで読んでみよう。筆者は、かの石原裕次郎の兄としても有名人。若い頃は相当ムチャな遊びをしていたようだが…
19 法華経で生まれ変わる

ひろさちや 著

Kuma

 貴方は今の自分に満足していますか?自分を変えて見たいと思ったことはありませんか?美しくなりたいと思うのも自分を変える一つです。今日巷(ちまた)で流行っているエステなるものもその一つですが…
20 小さいことにくよくよするな!

R・カールソン 著

Kuma 「ストレス」という言葉が、病名の中に入れられて久しい。ストレスだと感じる度合いは、人によって異なるが、現代人はほとんどの人が、多少にかかわらずストレスを持っていると言って良いのでは…
21 小さいことにくよくよするな!2

R・カールソン 著

Kuma

 昔は「男は外へ出ると七人の敵がいる」とよく言ったものだが、今や男性ばかりでなく、女性や子供も外へ出ると、七人どころかそれ以上の敵がいる訳である。それぞれがストレスを抱えたまま家庭へ…
22 釈尊のさとり

増谷文雄 著

Kuma

 あなたは直感なるものを信じますか?直感とは説明をぬきにして物ごとの真相を感じるもの、またピンとくることと辞書には載っています。例えば、数学の問題で答えがパッと出てくるなど…
23 犬に学ぶ仕事術

M.ウェンスタイン&L.バーバー 著

Kuma

 うちの一家は、みんな犬が好きである。次男なんかは、幼稚園の時に「りっぱな犬になる本」というのを買っては、日夜りっぱな犬になるために勉強していた。理由を聞けば、りっぱな犬になって…
24 日蓮-物語と史跡をたずねて-

田下豪 著

Kuma

 私はどちらかといえば、仏教書や宗教書より推理小説物、特に探偵推理小説が好きである。寝る前や、新幹線・飛行機での移動中に、睡眠薬代わりや時間つぶしにちょうど良い。何も考えず気軽に読めるので…
25 日蓮

山岡荘八 著

Kuma

 何気なく買った一冊の本を何気なく読み始めて、ついつい読み入ってしまったという経験は皆様にもおありだと思う。夕方、見るとはなしにのぞいた本屋の歴史人物コーナー。徳川家康・織田信長…
26 釈迦とイエス

ひろさちや 著

Kuma

 世界二大宗教の開祖といわれる、お釈迦さまとイエスキリスト。それぞれについての本は多いが、二人を比較して書かれているこの本は、他に類を見ないユニークな内容といえる。
27 怪談・奇談

ラフカディオ・ハーン 著

Kaijo

 法隆寺夢殿の救世観音を世界に紹介したのはフェノロサ。国の特別天然記念物、佐渡の朱鷺(トキ)を新種と確定したのはシーボルト。四百数十年前に「日本史」を著したフロイス。浮世絵を美術品として…
28 ホーキング、宇宙を語る

スティーブン・W・ホーキング 著

Kaijo

「地下二千由旬、縦横が八千由旬」
 これだけでは、何のことだかさっぱり判らない。「由旬(ゆじゅん)」とは古代インドの長さの単位で、一由旬が約14.4km。前述の数字を計算すると…

29 日本語の美

ドナルド・キーン 著

Kaijo

 この本は超オモシロイ。活字が苦手な人でもゼンゼン大丈夫。おまけに文庫だから、お値段の方もリーズナブルでグー!?
 どうも乱れた日本語で恐縮だが、反省する間もなく、乱れてしまう…

30 『街道をゆく』シリーズ

司馬遼太郎 著

Kaijo  お彼岸・お盆・法事・月回向……。一坊を守っていると、時々魔がさしたように、どこか遠くへ逃げたくなる時がある。もちろん失踪(しっそう)する訳にはいかないので、なんとか無聊(ぶりょう)を…
31 陰翳礼讃

谷崎潤一郎 著

Kaijo

 仏教の荘厳美術は豪華絢爛(けんらん)、悪くいえば装飾過多ともいえる。金色を主体に原色が使われ、天井からは瓔珞(ようらく)や天蓋(てんがい)が下がり、み仏は様々な装身具を身に付ける。

32 十二支考

南方熊楠 著

Kaijo  ご存知のように龍とは、蛇体(じゃたい)で角(つの)があって、珠(たま)をつかみ中空を舞い、雲に昇って雨を降らし、池の主であり十二支(じゅうにし)のひとつ。昇り龍と下り龍があり…

33 さまよえる湖

ヘディン 著

Kaijo  円仁(えんにん)の「入唐求法巡礼行記(にっとうぐほうじゅんれいこうき)」をパラパラ見ながら思ったのだが、日本から唐への渡航成功率は十隻に三隻くらい。帰りは増えて五隻くらい。

34 ご真蹟にふれる

中尾尭 著

Kaijo

 いま法華経を生きるために役立つ本を紹介する、というこのコーナー。まわりくどい本が多かった。今回は単刀直入に日蓮聖人のお手紙についてです。
 日蓮聖人の遺(のこ)された文章を…

35 龍の棲む日本

黒田日出男 著

Kaijo

 日蓮聖人の御遺文を読んでいると、時々日本という国を指して「わずかの小国」あるいは「六十六箇国島二ツ」といった表現をされていることがあります。
 確かに日本は島国ですので…

36 法華経 上・中・下

坂本幸男・岩本裕 訳注

Kaijo  昔のお経本で、ひとつひとつの字の下に、ひとつひとつ蓮華が描かれたものがあります。仏像の台座と同じ意匠の蓮華です。一一文文是真仏(いちいちもんもんぜしんぶつ)―ひとつひとつの文字が…

37 仏像図典

佐和隆研 編

Kaijo

 今から五年ほど前に、観音様の石像を勧請(かんじょう)したことがあります。その時に観音様の種類の多さに、今更のように驚いた記憶があります。
 ちょっと思いつくだけでも…

38 仏教が好き!

河合隼雄・中沢新一 著

Kaijo  臨床心理学と宗教学者の対談集。それぞれの分野でアカデミックな立場にある両氏が、汎(はん)仏教の視点で仏教思想の本質を検証する内容になっている。と言っても決して難しい本ではありません。

39 日蓮宗の守護神

宮崎英修 著

Kaijo  日常の何気ない会話で「神様仏様」といえば、仏様は如来(にょらい)から菩薩までを含んでいそうな感じですね。神様だと神社の祭神はもとより、巷(ちまた)のやや怪しげな宗教、また外国の宗教の…

40 脳の見方

養老孟司 著

Kaijo  本を読む行為ほど無駄なものはない。なぜなら読む端から内容を忘れてしまうし、日常生活で特に役立った記憶もない。いつか読み返したくなるかもしれないという強迫観念から、捨てることもできず…

41 三蔵法師の歩いた道

長澤和俊 著

Kaijo

 以前にシルクロードの本を紹介したことがあります。ヘディンという探検家の記録でしたが、今回は某国営テレビの人気シリーズ「シルクロード」の取材に同行した著者が、三蔵法師の残した記録をもとに…

42 ブッダ 悪魔との対話

中村元 訳

Kaijo

 ファウストに出てくるメフィストフェレスのような悪魔かと思っていましたが、だいぶ違いました。あまり擬人化されておらず、あそこまで世俗的ではないです。
 鹿野苑(ろくやおん)、王舎城…

43 叡山の諸道

司馬遼太郎 著

Kaijo

 最近、知り合いの真言宗の僧侶の読経を聞く機会がありました。しかし、どうも違和感があるのです。やがてその原因が判明しました。彼らはお経を漢音で読んでいたのです。
 弘法大師が請来(しょうらい)した…

44 怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか

黒川伊保子 著

Kaijo

 いつものことですが、今回もあまり仏説とは関係ありません。
 本書はそのタイトルから類推される内容(何かのネーミングの本)からは大きく逸脱して、言葉の三要素(表記・意味・音)の中で…

45 鳥 居

稲田智宏 著

Kaijo

 境内(けいだい)の片隅にお稲荷(いなり)さまをお祀(まつ)りしています。以前は打ち捨てられた観のあったものを、新しく祠(ほこら)を設けて祭祀(さいし)し直しました。
 お稲荷さまと言えば赤い鳥居(とりい)。

46 仏教民俗学

山折哲雄

Kaijo

 仏教学の側から民俗学を援用したり、民俗学の側から仏教学を遠望したりする類書はありますが、一つのテーマについて、両方のフィールド(分野)を自由に行き来する本書は、ありそうでなかった一冊です。

47 異神 -中世日本の秘教的世界-

山本ひろ子 著

Kaijo  かなりあやふやな記憶ですが、学生の時に身延山久遠寺の祖師堂裏で、後ろ戸の棚の閉ざされたお厨子(ずし)を指して、当時の山務のお上人が摩多羅神(まだらじん)だと話されていたのを覚えています。今となっては…

48 月的生活

志賀勝 著

Kaijo  日頃から暦について興味はありましたが、旧暦は約一月遅れで巡っている、という漠然とした認識だけで過ごしてきました。反省しています。旧暦を学ぶ上で、専門用語(十二支、十干、二十四節気など)の字面が難しく…

49 日蓮を歩く

内藤正敏 撮影

Kaijo

 このコーナーで何度か紹介しました立正大学教授の文がついていますが、この本の主役はあくまで写真です。
 写真家の内藤氏は、以前に「身延山・七面山」という論考付きの写真集…

50 外法と愛法の中世

田中貴子 著

Kaijo

 時々「小説は紹介しないのか」と質問されますが、小説は公正性に欠けるため取り上げません。しかし、ノンフィクションであっても書き手の主観という束縛からは逃れられないのですが。

51 ベラボーな生活

玄侑宗久 著

Kaijo

 小学生の時に僧風林(そうふうりん)で祖伝の時間に四箇格言(しかかくげん)を習って以来、他宗のことになると反射的に思考を閉ざしがちでしたが、大学生の頃からどうも気になって仕方がない。

52 ブッダは、なぜ子を捨てたか

山折哲雄 著

Kaijo  一時、書店の新刊本コーナーに平積みされていたので、すでに手にされた方がおられるかもしれません。タイトルが刺激的なので一瞬戸惑いますが、家庭を出て仏道に専修することが出家なので、家族を捨てるという表現も修辞の問題に過ぎません。

53 異体字の世界

小池和夫 著

Kaijo

 僧侶にとって漢字は切り離せないものです。お経はもとより、卒塔婆(そとうば)に記載する法号(戒名)も、ある意味、漢字の連なりにほかなりません。
 そこで頭を悩ますのが、字体の問題です。

54 魔除け百科

岡田保造 著

Kaijo  軽い書痴なので、J堂とかK國屋に行くと、そのつもりがなくても帰りには数冊抱えている始末。増え続ける書籍に対して有効な対策はなく、成す術もなく増えるに任せているのは、すでに善良な読書人を逸脱しつつあるのかも…

55 偽書の精神史

佐藤弘夫 著

Kaijo  偽書というと、「偽造されたもの」あるいは「捏造されたもの」といった怪しく胡散(うさん)臭いイメージがつきまといます。実際に学生の時に、卒業論文の担当の教授から、日蓮聖人の御遺文を引用する場合…

56 妖怪学新考

小松和彦 著

Kaijo  七年ほど前に一時、タイトルに妖怪のついた書籍が書店にあふれました。鳥山石燕(とりやませきえん)の画集、京極夏彦の小説、水木しげるの漫画。魑魅魍魎(ちみもうりょう)を退治するキャラクターでは…

57 日本の伝統

岡本太郎 著

Kaijo

 芸術が爆発するイメージを裏切って、端正な日本語による論旨が明確な日本の美の伝統についての論考。
 縄文土器や尾形光琳そして庭園を題材に、アカデミズムとは一線を画した思考は鋭く…

58 文章読本

三島由紀夫 著

Kaijo

 純粋な日本語とは仮名のことです。その仮名も「あ」を「安」、「い」を「以」と、音に中国から輸入した漢字を宛てた万葉仮名を発明し、さらに草書体に崩した平仮名を音を表す文字として使っています。

 

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