のほほん評判記 |日蓮 by Kuma

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のほほん評判記

image 著者/田下 豪(たしたたけし)
発行/成美堂出版
価格/543円(税別)

 私はどちらかといえば、仏教書や宗教書より推理小説物、特に探偵推理小説が好きである。寝る前や、新幹線・飛行機での移動中に、睡眠薬代わりや時間つぶしにちょうど良い。何も考えず気軽に読めるので眠りに入りやすいし、また旅情物だとちょっとした旅行に行った気分にもなれる。

 小さいときは江戸川乱歩の明智小五郎シリーズ、大学の時は高木彬光氏の神津恭介シリーズ、そして今は西村京太郎氏の十津川警部シリーズ、内田康夫氏の浅見光彦シリーズを愛読している。特に浅見光彦シリーズは『日蓮伝説殺人事件』というタイトルが目につき、つい購入して入り込んでしまった。

 私は本屋へ行くと、まずはシリーズ新刊が出ていないかを確かめ、その後に他のコーナーをのぞくのだが、そんな中でやはり「日蓮」の文字が見えるとつい買ってしまう。(つい買ってしまうという言い方はイカンのだろうが……)

 今回紹介する一冊も「つい」の中の一冊である。著者は早稲田大学文学部を卒業し、学校放送テレビ番組「のびる仲間」シリーズなどの構成・脚本もされている放送作家。あとがきには「私は日蓮宗の信徒ではないし、…かえって大胆にふるまえた面もあった」と著者自身も書いているように、専門外から先入観を払拭(ふっしょく)して誇張(こちょう)や婉曲(えんきょく)を排し、人間日蓮として出生から入滅に至るまでを、物語としてとらえている。まるで大河ドラマでも読むようで、私は気に入った。

 ただこの本はそればかりでなく、【史跡探訪】として随所に出てくる寺院の写真や縁起を紹介しているので、読んでいて「あぁ、ここは行ったことがある」とか、「このお寺は大聖人のこの時に関わっているのか」と、思いを馳せたりすることもできる。また【道しるべ】として住所・交通手段も紹介してあるので、地図を開いて足跡をたどってみるのも一興である。

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