のほほん評判記 |怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか by Kaijo

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のほほん評判記

image 著者/黒川伊保子
発行/新潮新書
価格/714円

 いつものことですが、今回もあまり仏説とは関係ありません。

 本書はそのタイトルから類推される内容(何かのネーミングの本)からは大きく逸脱して、言葉の三要素(表記・意味・音)の中で音にだけ着目した論考です。ほかに類書はありません。しいて挙げれば『吽字義(うんじぎ)』という真言の音に関する解説書がありますが、なにしろ平安時代です。

 本文中、真言(マントラ)について、一定の音を繰り返し唱えるという口伝から、音が潜在意識に与える印象に興味が向かったそうです。そして現代社会において、一番多く唱えられるものとは?当然の帰結として人や物の名前にたどりつき、その音を対象に研究を始めたそうです。

 本書では「あ」から始まって「ん」で終わる母音と子音が整然と並ぶ五十音を例に、日本語の発音が詳しく解説されます。そして専門的な内容と並行して「よし子」さんと「なつ子」さんは、どちらが活発な性格になるかなど、楽しい具体例をあげながら、名前を一つ一つ検証していきます。決してイージーなネーミングの本ではありません。

 言葉の響き−音そのものが持つ印象という「あやふやなもの」を数量化し、文字で表現しているところに本書の価値があります。

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