UFO通信 |宗教は科学と対立するか?(1) by Ufo

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 先ず「宗教」という言葉の定義から、ということなのだが、これまた茫洋(ぼうよう)とした話であり、とりあえず「○○宗」あるいは「○○教」について、非合理かどうか判定することから始まった。もちろんこれとて、それほど緻密なことが出来るわけではなく、「天動説」「地動説」のどちらを採用しているのか、「進化論」を否定しているかどうか、などを指標としてみた。と言うより、お互い中学・高校の理科の授業で出てきた話題なので、自然にそちらに向かった、というのが実情だったのだが……。

 先ず最初に槍玉(やりだま)にあげられたのが、当然のことながらキリスト教であった。若者達にとって、「宗教と科学の対立」などという知識は、中学や高校での世界史・天文地学で学んだのが最初であったのだから……。そもそも自然科学と対立する考え方がある、そんなことを信じる人がいることさえ、彼らにとっては吃驚(きっきょう)する事だったに違いない。現に愚僧にしても、思い起こしてみれば「なんとケッタイな!」が正直な感想だった。

 それはともかく、その若者達が、「天動説を信じる人というのは、物事の理屈がよく解っていない幼稚な考えの持ち主だ」ぐらいにしか考えていなかったのも事実だし、今でも地動説は真理として扱われている。

 彼らの言い分では、キリスト教会が以前から天動説を採用していたことについては、特に問題ではない、それがその頃の「真理」であったのだから致し方の無いことであり、真理を採用していたことについて問題にする方が変なのだから、ということだった。しかし、より正しい真理が明らかになった時点で、そちらを採用しないばかりか、正しい真理を述べた人物を抹殺しようとするなどもっての外だ、というわけだ。彼らの主張は筋は通っているし、反論の余地はない。

 「進化論」についてはどうだろうか?もちろんキリスト教会の中には、今でも進化論を認めていない宗派がある。また若者達の中にはアメリカへ留学していた者もおり、南部諸州の中に「義務教育で進化論を教えてはならない」という州法を、一時ではあるが定めていた所があることも、話題に上った。日本ではほぼ考えられないことであるが、お察しの通りキリスト教会の圧力によるものであった(現在でもその州法の復活を画策している宗派があるそうだ)。これなども若者たちの非難の的になっていた。当然だろうと、愚僧も思う。

 まとめておくと、以下のようになるだろうか。キリスト教では「天動説」「宇宙の有限説」「創造説」を採用、反対論者を死刑にさえ処したこともある。これらは宗教者として、とてもあるまじき行為だと考えざるを得ない。愚僧も同じ意見である。

 ※「宇宙の有限説」は正しいのではないのか、という反論が出てきそうであるが、これはいまだに決着が着いていない。現在宇宙物理学者はほとんど「ビッグバン説」を採用している。ビッグバン説では「宇宙は有限であるが境が無い」ということになっている。

 詳細は省くが、先年ノーベル賞を得られた小柴教授のニュートリノの研究は、宇宙が無限か有限かにも関係すると聞いている。とすれば宇宙の無限・有限にはまだ決着が着いていないと考えてよい。当然、二十数年前の愚僧らの議論の時点ではまだ結論は出ていなかった。

 ではイスラム教はどうか、という点については、お互いイスラム教について知らない点が多すぎて議論を進めることが出来ないという点で一致、一時擱(お)くことにした。(つづく)

〈H21.10/27初出〉

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