観心の章 |第14回「仏の善知識」 by Ryue

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 提婆達多(だいばだった)は、お釈迦さまの従弟にあたります。彼はお釈迦さまに従って出家しましたが、嫉妬(しっと)の心から大衆を誘惑して新教団をつくり、阿闍世王(あじゃせおう)とともにお釈迦さまに敵対し、五逆罪=破和合僧(はわごうそう)・殺阿羅漢(せつあらかん)・出仏身血(すいぶつしんけつ)・殺父(せつぶ)・殺母(せつも)を犯した結果、生きながらにして地獄に墜ちた極悪非道の代表者なのです。

 お釈迦さまは、聴衆にこのようなお話をされました。

「昔、ある国王が法を求めるため、王の座を捨て政治を皇太子に任せ、鼓(つづみ)を撃ち鳴らして大乗の教えを説く師を四方に求めた。その時、阿私仙人(あしせんにん)が『もしよく修行すれば、妙法華経という大法を説こう』と告げたのだ。国王はこの仙人の言葉に従い、長い間給仕に努めたのである。

 その時の王とはすなわち私のことであり、この仙人とは今の提婆達多のことなのだ。私はこの提婆達多のお陰で、徳行(とくぎょう)と相好(そうこう)と悟りの力を得ることができたのである。無上の正しい悟りを完成し、人々を悟りの道へ入らしめることができるようになったのは、すべてこの提婆達多という『善知識(ぜんちしき)』すなわち善き友・善き指導者によるものなのだ。

 その結果、提婆達多は長い間修行を続けた後の世に、天王如来という仏に成り、その世を天道と称し、多く人々を導き、如来の滅後も正しい教えが広まるであろう」

 法華経は、大悪をも大善に転化してしまう「変毒為薬(へんどくいやく)」の薬、すべての人を仏になすことができる真実の大良薬なのです。

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