UFO通信 |この夏は、いつもと違う夏でした by Ufo

想

小坊主のつぶやき

いつそば「観心の章」

いつそば「開目の章」

自在生活ノススメ

UFO通信

のほほん評判記

 いつでも、どこでも、政治と経済が密接に関係し合っていることは誰もがうなずけることであるが、欧米諸国では一時できるだけ希薄にしようとしたことがある。当時、日本の首相がヨーロッパやアジアを歴訪したりすると「トランジスターのセールスマンか」と酷評されたものであるが、現今ではアメリカ合衆国の大統領に誰がなるか、イギリスの首相に誰がなるかについて、政治家や官僚のみならず経済界もやきもきせねばならない状態である。

 出来の悪い政治家が政治を執るから出来の悪い経営者が現われるのか、あるいはその逆なのか。いずれにしても、そのような政治家や経済人を作りだしているのは、天でもなく、神でもなく、我々自身である。

 バブル景気で浮かれている頃、「企業の社会的責任」とか言われて博物館や美術館・音楽ホールを作ったり、また地方自治体も同じようなことをしていた。ところが、その裏で談合受注だの賄賂(わいろ)だのと不正が行われていたのであるから、何をか言わんやであるが、それもこれも我々自身の中の“悪”である。外国からの圧力を受けない限り、自らの襟(えり)を正すことも出来ないというのは、いかにも情ない。自らの中に“理念”を持たない我々の情なさである。

 本来、我々は自身の中に理念・理想を持っているはずだ。しかしいつの間にかすっかり忘れて「現実の“悪”をのさばらせておく方が仕事がしやすい」とばかりに、意識的にも無意識的にも、政治家や経営者をそちらの方へ押しやってしまっている。従って自浄作用も上手く働くわけがない。このような状態を“苦”といい、それを元に戻す方策まで授けて下さったのがお釈迦様だったのだが、それも忘れ去られているようだ。つくづく我々の役目の大切さを感ずる。

 さて、自然の猛威による災害に話を戻そう。自然科学の立場では、人心の乱れと自然災害とは関係がない事になっている。台風や地震の被害があった時、人災による部分については常に種々の批判がある。確かに言われる通りであって、その部分について人心の乱れが無くなれば被害は少なくなるだろう。大聖人が言われた事の半分はこれで片がつく。

 しかし、台風や地震が起きるのはどう説明すればよいのだろうか。拙僧にはまだ上手くできないのであるが、一つ参考になりそうなのが、かの有名なホーキンズ博士が言いだした「この宇宙は人間が見るために出来たのだ」という説である。もしこれが正しいとすれば「乱れの無い心で見れば、乱れの無い世界が見られる」ということになるのだが、どうであろうか。法華経にも確かに同じ事が述べられているし、大聖人もそうおっしゃっている。信ずるのみである。

H5.9/25初出〉

what's newdiscourseseasontalesideadownloadlinkmyoabout "myo"site mapNOEC

HOME

Since 1999, Nichiren-shu Osaka Enlightenment Center. All teachings are opening up.