UFO通信 |マインド・コントロールされたい症候群(1) by Ufo

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 日本の、と限定してよいのかどうか知らないが、マスメディアの中でも特にテレビは、大きな話題が一つあると皆一斉に飛び付き、そして次の話題がもてそうだとなると、前のことは忘れて又ぞろ一斉に、というのが常態だ。だから別に珍しくもなんともないのだが、「マインド・コントロール」という言葉も近頃とんとお目にかかれなくなった。

 新体操の華であったH・Y嬢であったか、もうT夫人だったか、こうなるとアメリカのフェミニスト達が唱えた“ミズ”という呼び方が便利なこともあるな、と妙な感心をしたところで、件のH・Y嬢が再登場した時にテレビや週刊誌がよく使った言葉の一つが、このマインド・コントロールというものであったことは御承知の通りである。

 ところが、このマインド・コントロールについては深く掘り下げることなく、話題は主に例の“霊感商法”に移っていった。こうした動きについて、幾人かの人達は「もっと『統一教会』の教義にまで立入って論ずべきである」と言ってはいたが、大勢はそうならなかった。

 その理由については、二つ考えることができる。

 一つは「信教の自由」に深く関っているからである。ある宗教団体の教義について論評するとなると、公正中立をタテマエとする限り、その教義の論理矛盾を突くしか方法がなく、しかもその論理矛盾を「悪」と決めつけることは、その教義を拡(ひろ)めることを認めた宗教法人法を否定することになり、「教」の自由を認める憲法を否定することにもなりかねない。

 これは日本のマスメディアにとっては、とてもできることではなさそうだ。特に放送関係は許認可事業であるからとうてい無理である。こうした宗教問題について、テレビが常に突っ込み不足になるのは、現状では仕方のないことだ。

 その点、出版物については許認可事業ではないので、もっと突っ込んでも良さそうだ。確かに一部の週刊誌が時々特定の宗教団体の批判記事を載せてはいるものの、その団体の成員が外部の目に触れるのをできるだけ防ごうと買い占めに走り、その結果販売部数が増えるのを期待する、というのが目的の一つであって、恐らくは出版社の方では増える部数まで計算できているのだろう。

 かなり以前のことになるが、実際にある月刊総合誌がこうした批判記事を載せた時、書店からその号が姿を消してしまったことがあった。批判された当の宗教団体の成員達が買占めたため、売切れが続出したのである。ただし、その総合誌の名誉のために付け加えるが、日頃の編集姿勢から見て、この場合は買占められることを目的に記載したのではないと思う。

 さて、統一教会の批判記事を掲載することについてはどうだろうか。他国にある本部の事情についてはあまり知らず、また日本の統一教会の体質から見て、彼ら教会員が買占めに走りそうでないことは、おそらく出版社も予想し得たはずだ。またその前に『幸福の科学』と、ある出版社の間に不幸な事件もあり、教義の深い内容については立ち入らなかった。結局は例の霊感商法の内、一般的に“社会悪”とみなされるだろうと考えた部分についてだけ、発行責任者が言及したと思われる。

 そんなわけでマスコミは、大袈裟に言えば、せいぜい元会員の幾人かを呼んで「証言」を流すだけに止まった。霊感商法と教義内容の関連にまで取材を進め、さらに教義の反社会性を唱えるところまでは行かなかったのだろう。

 こうして見ると、もうよくわかっていただけたと思う。マインド・コントロールについて深く掘り下げようとすると、どうしても教義に触れざるを得ず、現今の日本のマスメディアにとっては、なかなか出来ることではなく、又しようともしないところである。

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