やさしい法華経物語 |観世音菩薩普門品 第二十五 by Ufo
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仏さまのこばなし

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やさしい法華経物語

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妙ちゃん

グリトラクータ童話

image その時、無盡意菩薩(むじんにぼさつ)が立ち上がり、右の肩をあらわにして合掌してお釈迦さまにたずねました。

「どんな由来があって、この方には観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)という名がついたのでしょうか?」

 お釈迦さまはお答えになりました。

「数え切れないほどの衆生がいたとして、どんな苦難におちいったとしても、観世音菩薩の名を一心に唱えると、すぐさま声を聞きつけてまぬがれさせてくれる。火災や洪水の難は言うに及ばず、夜叉・羅刹(やしゃ・らせつ)も危害を加えない。罪の有る無しにかかわらず、手かせ足かせなどでいましめられても、すぐにそれは壊れて自由になれるし、盗賊に襲われても、傷を負うことなく逃れさせてくれるのだ。

 さらに貪・瞋・痴(とん・じん・ち)の三惑(さんわく)に悩まされているなら、常に観世音菩薩に供養すれば、たちまち離れることができる。また女性が観世音菩薩に供養していれば、福徳があり頭のよい男の子や、だれもに好かれる女の子に恵まれる。

 数え切れないほど大勢の菩薩に生涯供養をつくすのと、観世音菩薩の名を唱えほんの一時供養するのとでは、まったく同じ功徳があるのだ。観世音菩薩の力は、これほどにすばらしいものなのだよ」

 無盡意菩薩は再びたずねました。

「観世音菩薩はどのようにしてこの娑婆世界に遊び、法を説くのでしょう?」

「衆生の中でも、子供の姿のまま悟りを得て仏になれる者のためには、子供の姿で法を説くといったように、観世音菩薩は三十三種類の形に変化していろいろな国土に遊び、衆生を教化(きょうけ)している。そして衆生が危急(ききゅう)の場合にも、恐れを無くさせる力を持つ。だから娑婆世界(しゃばせかい)の者は、みな彼のことを『施無畏者(せむいしゃ)』とも呼んでいるのだ」

 これを聞いた無盡意菩薩は、首にかけていた宝石の瓔珞(ようらく=首飾り)をはずし、観世音菩薩に布施しました。すると観世音菩薩はそれを二つに分け、お釈迦さまと多宝如来さまに捧げたのです。観世音菩薩のお力も、本仏釈尊の大慈悲と大神力のおかげだからです。

 そして、この問答を聴いていた地蔵菩薩(じぞうぼさつ)は、お釈迦さまにこう申されました。

「観世音菩薩の神通力を知った者は、大きな功徳を得るでしょう」

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