やさしい法華経物語 |従地涌出品 第十五 (1) by Taisu
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仏さまのこばなし

いつそば「我聞の章」

やさしい法華経物語

ウッキ〜くん

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グリトラクータ童話

image お釈迦(しゃか)さまの前には文殊(もんじゅ)・弥勒(みろく)・普賢(ふげん)・薬王(やくおう)という名の菩薩(ぼさつ)を始め、数え切れないほどの菩薩達がおられました。しかしこれらの菩薩は皆、この娑婆(しゃば)世界とは別の世界に住む菩薩だったのです。これら多くの菩薩たちは立ち上がると、お釈迦さまに深く礼拝(らいはい)してこのように述べられました。

「釈尊よ、あなたがこの世を去られた後にこの法華経の教えを護り、読み、書写し、供養することを、どうか私たちにお許し下さい。私たちはこの娑婆世界において、どのような困難があろうとも法華経の教えを説き弘める覚悟です」

 ところがこの他方の菩薩達による誓いに対し、お釈迦さまはこう申されたのです。

「おやめなさい、尊き志をもつ者よ。その必要はないのです。なぜなら我が娑婆世界には、あなた方の数をはるかに凌ぐ六万恒河沙(ごうがしゃ)もの数限りない菩薩たちがいて、私がこの世を去った後には、彼らこそがこの地において法華経を護(まも)り、広く教えを弘める使命を持つからなのです」

 この言葉が終わるやいなや大地は激しく振動して裂け、そこから計り知れない数の菩薩達が現れました。その姿はみな釈尊と同様に三十二相という尊い人相をそなえ、金色の体は無量の光を放っていました。これらの菩薩たちは、他方より来た菩薩たちとは違い、お釈迦さまの御声を聞いて地の下の虚空界(こくうかい)と呼ばれるところより現れた、この娑婆世界の菩薩でした。

 これらの菩薩たちは、多宝如来(たほうにょらい)とお釈迦さま、さらにはこの場におられた他方の菩薩たちに次々と礼拝し、釈尊を讃めたたえました。そして上行(じょうぎょう)・無辺行(むへんぎょう)・浄行(じょうぎょう)・安立行(あんりゅうぎょう)という四人の指導者が前に進み出ると、皆を代表してこうご挨拶されたのです。

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