仏さまのこばなし |大きな樹の下で by Kakuryu
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仏さまのこばなし

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 昔々、ヒマラヤのふもとに大きな樹がありました。その下にはトリとサルとゾウが住んでおり、お互い仲が悪く、争いが絶えませんでした。しかし彼らは「このままではいけない。我々の中で年長者を探し、その者を中心に仲良くしていこう」と考えました。

 そこで、トリとサルが「君は、どんな昔のことを憶えているのか」とゾウに聞きました。

 ゾウは「まだ幼かった頃、この樹をまたいだことがある。その時、尖端の芽がわしの腹に触れたのを憶えているよ」と言いました。

 すると、サルが「わしは幼い頃、地べたに座りながら、てっぺんの若芽を食べたことがあるぞ」と言いました。

 最後にトリが「私が幼い頃、ここに大きな樹があった。私はその実をついばんで、ここに糞をした。それから芽を出したのがこの樹である」と言いました。

 そうしてトリが一番の年長者だったことが分かり、今後はトリを中心にしてお互いを敬い、思いやることにしました。それからというもの、三匹は共に仲良く生活し、一切争いは起こりませんでした。

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