仏さまのこばなし |アンバパーリー by Kansho
話

仏さまのこばなし

いつそば「我聞の章」

やさしい法華経物語

ウッキ〜くん

妙ちゃん

グリトラクータ童話

image

 ある町に、アンバパーリーという有名な高級遊女(ゆうにょ)がいました。彼女はブッダがこの町に到着したと聞くや、美しい車に乗ってブッダのもとへ出かけ、礼拝(らいはい)するとこう申し出ました。

「ブッダよ、明日私の家で、修行僧の方々と共にお食事をなさってください」

 するとブッダはこの招待を快くお受けになり、彼女は大いに喜びました。ところが支度のために家路を急ぐあまり、途中で貴公子たちの乗る車と衝突(しょうとつ)してしまったのです。その貴公子たちは、彼女がブッダを招待したことを聞くと、先を越されてはならじと彼女にこう言いました。

「ブッダを食事にご招待する権利を、十万金で我々に譲って頂けませんか」

 すると彼女は「いいえとんでもない。たとえこの町の土地全部をくださろうとも、私はこの意義ある招待を譲りますまい」と答えたのです。これを聞いた貴公子たちは「ああ、我々はただ一人の女性に敗けてしまった」と言って、大いに残念がったのでした。

 このお話は、アンバパーリーが遊女であるにも関わらず、彼女の招待を先に受けたブッダの、万民平等・無差別の立場をよく示しているとともに、ブッダの教えをかたく信じて疑わなかった彼女の心意気を示すものといってよいでしょう。

what's newdiscourseseasontalesideadownloadlinkmyoabout "myo"site mapNOEC

HOME

Since 1999, Nichiren-shu Osaka Enlightenment Center. All teachings are opening up.