仏さまのこばなし |成仏の月 by Kansho
話

仏さまのこばなし

いつそば「我聞の章」

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ウッキ〜くん

妙ちゃん

グリトラクータ童話

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 昔々、お釈迦(しゃか)さまが人々にお説法されておられた時のこと、このようなたとえ話をされました。

 ある所に一人の愚(おろ)かな男がいました。そばにいた智者が、空に輝く美しい月を指した時、その愚かな男は、月を見ないで智者の指ばかりをしげしげと見つめていたのです。

 そこで智者に「君、指を見るのではなく指のさし示す方を見るのだ。ほら、あんなに美しい月が見えるじゃないか」と言われ、愚かな男はやっと気がついて、その月を見ることができたのでした。

 このお話に出てくる愚かな男のようなことは、お釈迦さまの教えを学ぶ私たちにも当てはまる場合があるようです。お釈迦さまのみ教えはとても深く、尊く、有り難いものですが、私たちはその教えの指し示す方向を見ずに、お釈迦さまの指だけを見ているということがあるのではないでしょうか。つまり教えの表面ばかりにとらわれて、実際の生活がそのまま修行となるような生き方が、なかなかできていないようです。

 お釈迦さまは、私たち一人一人が皆ご自分と同じように仏となり、幸せになって欲しいとお考えなのですが、なかなかそのみ心を読みとることは難しいことです。まずは少しでも深く教えの内容にふれ、皆が共に「成仏の月」を見たいものです。

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