10月13日という日
10月13日は、日蓮聖人のご命日に当たります。日蓮聖人に対する報恩のため、その日に信徒が集い営まれる「日蓮聖人報恩御会式」を略して、今日では「お会式」と呼ばれているのです。
弘安5年(1282)に、ご病気の療養とご両親の墓参りを兼ね、身延の山を降りられた日蓮聖人は、武蔵の国(今の東京)にあった池上宗仲(いけがみむねなか)公の屋敷でご入滅(にゅうめつ)されました。その折り、時ならぬ桜の花が満開に咲きほこったと伝えられています。
苦難の生涯
日蓮聖人の後半生は苦難に満ちたものでした。「大難四か度、小難数知れず」といわれるように次々と迫害に見舞われ、静かに時を送る間などない生活だったのです。しかし「立教開宗会(りっきょうかいしゅうえ)」の章でも述べたように、こうしたご生涯は法華経に予言されている通りのことでした。
そこで日蓮聖人は、この苦難を苦難とは思わず、かえって喜びとされたのです。なぜなら苦難が自分の身に降りかかるたびに、法華経が真理であることが証明されることになるからです。

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