lotus column 一緒に生きている by Chijo
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 平成二十八年四月に日本の観測史上最大の震度を記録した熊本地震の傷も癒えない内に、数々の天災が列島を覆った。今年六月の大阪府北部地震。西日本をはじめ、北海道・中部地方にまで被害をもたらした七月豪雨。九月に入ってからは近畿地方を中心に台風二十一号が猛威をふるうと、畳み掛ける様に北海道胆振(いぶり)東部地震が土砂崩れと液状化現象を引き起こし、大規模停電と断水は平穏な日常を一変させた。

 これらは回避不能な運命か、あきらめるしかない地球規模の変動なのか。しかし、お釈迦さまはこう説かれる、人と地球環境との間に区別はなく、互いに関連し合う一体のものであると。

 仏教はものの見方、心のあり方を説く。個人や社会の苦しみは、他から一方的に与えられるものではなく、自分たちが生み出している。さらに信じ難いことではあるが、自然災害のような試練でさえも、その大地を拠り所とする私たちの心に起因するという。

 無機質な土や石。一方、それらとは一線を画す存在に思える、血の通う生物。しかし生物は、その無機質な大地と海から生まれた、言わば子供のようなものである。子の迷いやおごりは、親の苦しみとなる。だからこそ人の無智に風が暴れ、むさぼりに波が荒れ、嫉妬や怒りに火炎が上がるのか。

 国土の安穏を願うなら、仏法による心の立て直しが先決なのだ。

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