lotus column |人・思い・偲び by Eizuii
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 日蓮聖人の御妙判『立正安国論』に曰く。

「近年より近日に至るまで、天変・地夭(ちよう)・飢饉・疫癘(えきれい)、遍(あまね)く天下に満ち広く地上に迸(はびこ)る。牛馬巷(ちまた)に斃(たお)れ骸骨(がいこつ)路に充てり」

 先の東北地方太平洋沖大震災の映像を目の当たりにして、聖人の御言葉が頭の中をよぎった。その凄惨な光景は、まさにこの通りである。しかしその一方で、いま自分にできる事を考え、被災地内外で共に力を合わせ行動を起こしている様子も、毎日映像で流されている。

 「人」を「思う」と書いて「偲(しの)ぶ」。そして、そのような人々が集まると「偲偲(しし)」。偲偲とは互いに励ますという意味で、苦難を乗り越え前へ進んでいくためには必要不可欠な言葉だ。

 では、仏さまは人に何を思われるのだろうか。

「衆生、劫(こう)尽きて大火に焼かるると見る時も、我がこの土は安穏にして、天人常に充満せり」

 どんな事が起ころうとも、私たちにとって仏さまが見守られる浄土はこの地なのだ。どんな事が起こっても、片時も離れず皆を助けたい。それが、仏さまの「思い」である。

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