チョッと前、サッカーワールドカップ観戦で、寝不足になった人も多いのではないだろうか。日本チームは前評判の悪さにもかかわらず、「よく頑張った」と誇らしく思った人も多いことだろう。

　そんな中、六月十三日に小惑星探査機「はやぶさ」が、無事地球に帰還を果たした。幾多の困難を乗り越えての成果に、自分を重ね合わせて感動を覚えた人もまた多かったようである。暗いニュースの多い中、日本人として勇気を与えてくれることもあるものだ。

　ところでこの宇宙探査計画、先の事業仕分けで大幅な予算削減を宣告されていた。しかし、このたびの成功を受けて、予算の増額が決まりそうなのだ。有り難いことだが、そもそも仕分け人と呼ばれる方々は、ちゃんとした指針があって仕分け作業をなさっていたのか、疑問に感じてしまう。

　私たちには、生きていく上で指針というものが必要だ。その根本が説かれているのが、仏さまの真の教えである「妙法蓮華経」である。社会の中で、誰もが仏さまの子として各々の役割に目覚めて活躍できるよう、日蓮聖人が良薬としてお示し下さった「お題目」を指針としなければならない。