lotus column |信仰の寸心を改める by Shouko
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 宮崎県を発端とした口蹄疫(こうていえき)の被害。この感染力の強いウイルスは、空気またはウイルスの付着した飼料・器具・衣服・車両等を介して広がった。現在も治療法はなく、発生した場合は家畜伝染病予防法に基づき、蔓延防止のため家畜所有者による屠殺の対象となる。

 文応元年(一二六〇)、日蓮聖人は『立正安国論』の冒頭にこう著述されている。

「近年より近日に至るまで天変・地夭(ちよう)・飢饉・疫癘(えきれい)遍(あまね)く天下に満ち、広く地上に迸(はびこ)る。牛馬巷(ちまた)に斃(たお)れ、骸骨(がいこつ)路に充てり」

 時代は七五〇年前だが、問題とされていることは今も同じだ。

「世皆正に背き、人悉(ことごと)く悪に帰す。故に善神国を捨てて相去り、聖人所を辞して還らず。是を以(もっ)て魔来り鬼来り、災起り難起る」

 口蹄疫の原因は科学的に充分解明されていないが、すでに仏教では精神的に分析されている。では、どのように解決すればよいのか。

「汝早く信仰の寸心を改めて、速やかに実乗の一善に帰せよ」

 人が盲信から目覚めた時、社会は仏の国として再生し、争いや不安のない生活が実現する。皆が仏の子としての尊厳を認め合い、仏さまの大慈悲心に報恩感謝する立脚点こそが必要なのだ。

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