lotus column おしゃかになる by Nichikame
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 物や関係がダメになることを「おしゃかになる」という。車が事故で廃車になった場合に「車がおしゃかになっちゃった」と使うなど、状況の悲惨さを和らげるための表現と言えるだろう。

 この言葉、ある鋳物工場でお地蔵さまを作ろうとしたところ、お釈迦さまの顔になってしまったというのが語源らしい。または江戸の下町の鍛冶屋が、火の加減が強すぎて品物がダメになったことを「火(し)が強かった」→「四月八日だ」つまりお釈迦さまの誕生日ということで、こう言うようになったとか。しかしこれは出来すぎた話なので、信憑性に欠けると言われている。

 東京での大学時代、ある助教授から「ビーカーやフラスコがおしゃかになったら新品を出すから」と言われ、この言葉を初めて知った。そして私は、関西で言う「おだぶつや」と同じ表現だなと察した。以前「探偵ナイトスクープ」というテレビ番組で、日本における「アホ」と「バカ」という言葉の分布図を調べていたが、是非「おしゃか」と「おだぶつ」も調べてもらいたい。関西はおそらく後者の方が多いはずだ。

 ともかく、いずれの用例にしても成仏の意味からはかけ離れている。仏教とは「仏に成れる教え」であり、亡くなった人がホトケなのではなく、生きている間に仏に成ることが究極の目的なのだ。みなさん、共に仏になりましょう!

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