「だいたい恩知らずほど守銭奴でケチだ。金、金、金、銭、銭、銭。金を貯めるだけ貯めこんでおきながら、お世話になった支持者、支持団体に恩返しのおの字もない」
「卑しい、醜い、骨の髄まで腐りきった、銭ゲバ野郎のあいつらしいじゃないか」
ヤクザ映画の中のセリフではない。なんと、宗教系日刊新聞の座談会で語られている内容なのだから驚かされる。さらに悲しいことには、この新聞を発刊している宗教団体は「お題目の教えこそが世界唯一の正しい教えである」と主張しているのだ。
世界中のどんな宗教であっても「人を憎み、人と争え」とは教えていないように思われる。というより「人を敬い、人と和する」ことを教えるのが宗教の本質であろう。お題目の本質もそこにある。
自分も他人も、共にお釈迦さまの救いの内に抱かれ、慈悲の活動を担うべき尊い存在である。たとえそのことを受け入れようとしない者がいても、相手の本質を敬うからこそ、自身の尊さに気づくことができるよう強いて伝え続けるのだ。
そんな中身のともなったお題目なら、世の中に本当の「和」をもたらすことができる。
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