lotus column 毒には仙薬 by Chijo
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 私たちは、口から食物を摂取することで細胞を生産し続け、生命を保っている。それは異物を体内に取り込み、自分の体に同化させる行為とも言える。

 一方、私たちは知らず知らずの内に他人の思想や環境といった異物も取り込み、自分の心に同化させている。そして、時に心は貪(むさぼ)り、怒り、愚かさといった毒に侵され、生まれ甲斐の無かった人生を送らせてしまう。

 そうした時の解毒剤は、口から飲むわけにいかない。強い毒に侵され、モノの見方や考え方がすっかり歪んでしまった場合、仙薬を心で服し、口からは逆に「声によって薬を発する」という特別な処方が必要となる。

 お釈迦さまの絶え間ない導きを信じることで、瀕死の心が蘇生し、揺るぎない安心を得た喜びが声となって口からほとばしる。と同時に、その喜びは未だ毒に苦しむ他人への慈悲となり、服薬を勧める祈りともなる。それが「南無妙法蓮華経」という七文字の大音声なのだ。

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