lotus column カラスの役割 by Ryue
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 先日、テレビのニュース番組である動物園を紹介していた。その動物園は、他の動物園では見ない鳥を飼育しているという。何だろうと期待を膨らませたが、それはなんと「カラス」だった。

 カラスくらいなら、街中のあらゆる所で目にすることができるのに……。しかしこの動物園では、その動物本来の姿を見て欲しいという思いで、あえてカラスも飼育しているらしい。

 カラスといえば昨今、街での行動が様々な問題となっている。ゴミ袋を破って食い散らかしたり、大群での鳴き声は騒音以外の何ものでもない。繁殖期になると、時には人をも攻撃する。人間にとっては邪魔な存在といえるだろう。

 しかし、この動物園の飼育係の人の話では、本来カラスは森に生息し、その森を守るために重要な役割を果たしていて、もしカラスが姿を消すと森はたちまち死んでしまうというのだ。この様にカラスは森で食を得、森はカラスによって守られ成長するという、相互依存の関係が成り立っている。

 お釈迦さまは、すべての存在はそれ自体で存続することはないという「縁起」「諸法無我」の教えを説かれた。あらゆるものは、すべて意味があって存在するという。我々個人個人も、必ず意味を持ってこの世に生を受けている。そのことをしっかりと心に留めておかなければならない。

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