lotus column 体と影 by Shougyo
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 年間三万八千人から四万人。これは一年間に自殺と交通事故で亡くなる人の数で、毎年小さな地方都市が一つ無くなるのと同じくらいに相当する。日本の現代社会で金科玉条(きんかぎょくじょう)とされている「効率」という言葉が、多くの尊い生命を脅(おびや)かしているように思われてならない。

 ある先師による「現代の世相を座視するに忍びない」とのお言葉に端を発し、仕事帰りの方々が気軽に立ち寄れる法話の会に二十四年間携わってきたが、世相はますます哀しい方向へと突き進んでいる。

 効率に疑問を持ち、効率万能主義に異を唱え、人間らしい本物の心のゆとりを獲得するために立ち上がることこそ、いま最も必要とされる「勇気」ではないか。

「仏法は体のごとし、世間はかげのごとし。体曲れば影ななめなり」

 日蓮聖人のお言葉通り、真っ直ぐな体から真っ直ぐな影が伸びるように、正しい思想による魂レベルでの意識改革によって明るい世の中を築かねばならない。それが「立正安国(りっしょうあんこく)」の意味と考える。

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