lotus column さくら by Johanni
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 桜。万葉集に始まり、桜の花は数多くの和歌に詠まれている。もっとも、万葉集では梅の花が一番多いのだが。

 それにしても、日本人は桜の花に思い入れが強い。私もその一人である。

「敷島の大和心を人問はば、朝日ににほふ山ざくら花」

 本居宣長の有名な歌だ。散り際の鮮やかさが見事だと好まれるのだろう。

 ちなみに枝垂桜(しだれざくら)は数百年の寿命だそうだが、ソメイヨシノの寿命は六十年程で人間の一生よりも短い。それだけに、余計に美しく思えてくる。しかし、最近では散り際の美しくない方も多い。こうした方々は、自分の未来像をどのように思い描いてきたのだろう。

 現状を認識し、良い意味で過去を振り返ることによって、未来は見えてくるはずだ。そして、未来にすえるべき目標が利己的であったり曖昧(あいまい)であったなら、現状認識にも、過去を省みることにも甘くなるだろう。

 実家の枝垂桜が例年よりも随分早く開花し、彼岸までもつかなぁなどと思いつつ、ふとそんなことを考えていた。

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