lotus column 父の慈愛 by Eishu
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 年頭から猟奇的な事件が起こってしまった。妹の言葉に怒り狂った兄が彼女を死に至らしめるという、歯科医宅で起きたバラバラ殺人事件。

 近年、以前には考えられなかったような、親殺しや子殺しも跡を絶たない。まさに、荒(すさ)んだ親子関係が引き起こす最悪の悲劇と言えよう。

 このような悲劇は、お釈迦さまの時代にもあった。マカダ国のアジャセ王子は、自分が王位に就きたいがために王である父を幽閉し、食べ物も与えず殺害してしまった。

 やがて、父を殺した罪の重圧から体中にデキモノができ、アジャセは地獄の苦しみを味わう。しかし、それをきっかけに回心し、お釈迦さまのお力によって病も癒え、自ら仏教に帰依するばかりか教団の外護者となった。

 『法華経』の中には、お釈迦さまが父親に、私たち衆生が子供に譬えられる場面がいくつかある。父の慈愛によって子は救われ、最高の正しい道へと導かれるのだ。

 お釈迦さまは父として、私たち子供を誰一人として見捨てることはない。もちろん、悲劇を犯した者に対しても。

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