lotus column 自由と平等 by Koushun
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 自由・平等という言葉が世界中を闊歩(かっぽ)している。これは十七世紀頃から言われ出した言葉だ。

 英国の思想家・ロックはこう述べた。

「人間は生まれながらにして完全な自由を持つ。人間はすべて平等であり、他の誰からも制約をうけない。そして、個人は自由に快楽を追求してよい。全能の神が社会に調和をもたらしてくれるから」

 そして「神による救済はあらかじめその意思により決まっているので、自分は何をしてもいいのだ」と続く。

 こうした思想は、当時の教会の権威から脱却を図ろうとして生まれた。と同時に、利潤(りじゅん)を追求するのは決して悪いことではない、とつながる。現代の米国の土台となっている思想も例外ではない。

 一方、仏教でいう平等とは、仏さまによる救済の慈悲が一様に及ぶことを意味し、人間よりも「法」を中心とする。仏さまの説く法と、一切の衆生からこうむっている恩を知り、それに報いるためいかに生きるかが問われるのだ。

 欧米の思想を無批判に受け入れ、満足と安心を獲得するため、競争ならぬ闘争に勝つことばかりを考えて生きてはいないだろうか。

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