lotus column 論湿寒貧 by Nichikame
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 論湿寒貧(ろんしつかんぴん)という言葉をご存知だろうか。四字熟語ではない。往時の比叡山の修行風景を言い表したものだ。

 仏法を論じ、夏のひどい湿気と冬の厳寒に耐えつつ、しかも清貧(せいひん)に甘んずるという意味。日蓮聖人は十二年間にわたり、その環境で修学されたわけである。

 「日域の比叡山にも勝れたり」と何かと比叡山を意識された大聖人だから、身延山においても、当然それ以上の修学態度が求められる。

 現在身延山では、日蓮宗の法器養成機関である布教研修所が開かれている。指導するお上人によると、午前中で除湿器のタンクが満タンになるらしい。自坊の法務を差し置いての六ヶ月間の研修である。もちろん法華経を論ずることに重点を置いているという。

 大聖人も、終日(ひねもす)法華経を論談したと述べられている。この論じ尽くすという修風が、なぜか宗門では後回しにされてきた感がある。法門を論ずる者達が疎(うと)まれるようでは、教えも絶える一方だ。

 蒸し暑い日が続く中、自坊のクーラーの効いた部屋で毎日モニタをにらみ、「ん〜、俺の方は鈍室汗眠やなぁ」と思うこの頃である。

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