lotus column 同一の苦 by Seike
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 六月に入って、衝撃的な数字が明らかとなった。

 警察庁の発表によれば、昨年は自殺者が三万二千人を超え、これで八年連続三万人以上、十万人の人口に対して約二十五人という比率、欧米諸国の二倍以上になることも分かった。

 一日につき約九十人という人々が、毎日毎日、自らの命を絶っている背景には、想像もできないほどつらく悲しい理由があるのだろう。しかし、私たち一人一人がこの現実を直視し、危機感をもって他人の痛みを共有できる気持ちにならなければ、これらの数字は今後も増え続けるに違いない。

 日蓮聖人は「一切衆生の同一の苦は、ことごとく日蓮一人の苦と申すべし」と述べられ、他人の苦しみを自身の苦しみとして共に悩み、共に解決を図ろうと誓願された。聖人の深い慈悲を思わずにはいられない。

 自ら死を選ぶほどの苦しみを癒すことができるのは、お釈迦さまがこの世に留め置かれ、日蓮聖人が受け継がれた「お題目」という薬しかない。これを信受(しんじゅ)することが、苦しみも不安もない現実をこの世にもたらす唯一の方法と確信する。

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