日々様々な記事で賑わう新聞の一面記事。残念ながら、嬉しい話題で飾られることはほとんど無い。それと、大胆な言い方が許されるなら、報道する話題にも、もしかしたら「旬」があるのかも知れない。
例えば最近の旬は、建築物に使用されるアスベストの問題。それでは、一時盛んに報道されていた、ダイオキシンを始めとする多くの環境問題は、一体どこへ行ってしまったのだろう。
ところで、現在では建築技術が進歩したせいか、雨漏りの話をあまり耳にしなくなった。老朽化した家で雨漏りが始まると、洗面器・鍋・雑巾などの出番になる。しかし、屋根自体を修理しない限り、いつまでたっても洗面器や雑巾の出番は無くならない。
政府が「環境を守るために、こんな法律を作りました」とか「こんな方策を実施しました」という話は聞く。しかし環境問題が、少しでも快適に過ごしたいという私たちの思いから出発している以上、人間の欲望というものに目を向けない限り、屋根の修理、つまり根本的な解決にはならないだろう。
日蓮聖人のお言葉に「汝早く信仰の寸心を改めて」とある。解決方法は、私たち一人一人の「心のあり方」かかっているのだ。
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