lotus column 日本の原点 by Dozaemon
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「憤(いきどお)りを絶ち、怒りを捨て、人が従わないことを怒ってはならない。人には皆それぞれの心が有り、心は各人思いとらわれるところが有る。彼は我では無く、我は彼では無い。我も必ずしも物事の道理に通じた者では無く、彼も必ずしも愚か者では無い。共に凡夫なばかりである。これが道理で無くて、どんな定めができようか。お互い道理に通じた者でもあり、愚か者でもある。まるで金輪(こんりん)に端が無いように。それで彼が人を怒ることが有っても、顧(かえり)みて我がしくじりが無いか心配せよ。我一人が適任と考えても、皆に合わせて同じように用いよ」

 今から約千四百年前、聖徳太子が示された『十七条憲法』の一節だ。

 人はそれぞれ、長所も短所も持ち合わせている。人の短所ばかりをあげつらうこと無く、お互いが認め合い尊敬し合う。そんな社会を太子は夢見られたのだろう。仏教に帰依(きえ)し、仏さまの教えで世の中を良くしていこうとされた太子だからこそ、憲法の中にこうした一節がある。

 日本人の心の原点ともいえるこの憲法。昔々のことなどと思わずに、是非読み直してみて欲しい。現代の私たちにこそ、得るものが多く有りそうだ。

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