lotus column 誇りを持っていますか? by Takochan
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 十五年続いた第二次世界大戦が、日本の敗戦という形で終焉(しゅうえん)を迎え、その翌年、日本国憲法が施行された。

 そして一九五二年から五年間、当時の文部省が中学一年生に配布した社会科教科書「新しい憲法のはなし」には、次のような一文がある。今こそ心して読みたい。

「今やっと戦争は終わりました。二度とこんな恐ろしい悲しい思いをしたくないと思いませんか。こんな戦争をして日本の国はどんな利益があったでしょうか。何もありません。ただ恐ろしい悲しいことがたくさん起こっただけではありませんか。

 戦争は人間を滅ぼすことです。世の中の良いものを壊すことです。だから今度の戦争を仕掛けた国には大きな責任があると言わなければなりません。この前の世界戦争の後でももう戦争は二度とやるまいと多くの国々では色々考えましたが、またこんな大戦争を起こしてしまったのは真に残念なことではありませんか。

 そこで今度の憲法では日本の国が決して二度と戦争をしないように二つのことを決めました。その一つは、兵隊も軍艦も飛行機もおよそ戦争をするためのものは一切持たないということです。これから先日本には陸軍も海軍も空軍もないのです。これを戦力の放棄と言います。『放棄』とは『捨ててしまう』ということです。しかし皆さんは決して心細く思うことはありません。日本は正しいことを他の国より先に行なったのです。世の中に正しいことぐらい強いものはありません。

 もう一つは、よその国と争いごとが起こった時決して戦争によって相手を負かして自分の言い分を通そうとしないということを決めたのです。穏やかに相談をして決まりをつけようと言うのです。何故ならば戦を仕掛けることは結局自分の国を滅ぼすような羽目になるからです。また戦争とまでゆかずとも国の力で相手を脅すようなことは一切しないことに決めたのです。これを戦争の放棄というのです。

 そうしてよその国と仲良くして世界中の国が良い友達になってくれるようにすれば日本の国は栄えてゆけるのです」

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