lotus column 善悪とは何か? by Kousho
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 問う、仏さまの教えを一言で表現すると?

 答う、諸々の悪をなすなかれ。諸々の善を奉行(ぶぎょう)すべし。

 問う、そんなに単純なことなのか?

 答う、三才の幼児もこれを知るといえども、七十の老翁(ろうおう)もこれを行うこと難(かた)し。

 これは、ある人と高僧の間で交わされた、味わい深い問答である。

 第一点は認識と実践。分かり切ったことでも、それを実行することは意外と難しい。

 第二点は善悪の判断。何が善で何が悪かの線引きが難しい。善かれと思ってした行為が、相手にとっては逆に迷惑になることもしばしばある。

 第三点は大善と小善。たとえ善であっても、大善を破る小善はもはや悪である。

 第四点は『法華経』の善悪。寿量品(じゅりょうほん)にいわく「我が浄土は毀(やぶ)れざるに、しかも衆は焼け尽きて、憂怖(うふ)もろもろの苦悩、かくの如きことごとく充満せりと見る」。お釈迦さまが、この娑婆(しゃば)を「すでに浄土である」と結論づけておられるのに、衆生はこの仏語を受け入れず、苦悩が充満する世界であると判断している。

 さらに寿量品は続けて説く。「このもろもろの罪の衆生は悪業の因縁をもって……三宝(さんぼう)の名を聞かず」と。信仰の世界における最大の悪は、教主釈尊のお言葉を信受(しんじゅ)せず、己の我を通すことである。

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