lotus column また起こる前に by Keijun
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 何か悲劇が起き犠牲者が出ないと、事態の見直しや改革がなされず、話題にも上らないという現実を目の当たりにするたび、人間の愚かさを感じる。そして悲劇的事件を、自らを売り込む材料にする一部知識人に出会うたび、今度は腹が立つ。

 一例をあげれば、日本のみならず世界中を震撼させた、大阪府池田市の小学校で起きた児童殺傷事件。犯人への怒りはもちろんだが、早期に社会復帰させた医師や、チェック機関の無い現状の制度について、アメリカやイギリスの制度を日本も取り入れるべき等の発言が、今さらながら知識人によって指摘されていた。

 しかし、神戸の連続児童殺傷事件や西鉄バスジャック事件、その前の東京・埼玉での連続幼女誘拐殺人事件の時に、なぜこうした発言があまり聞こえなかったのかと思うのは、私一人だろうか?またもや、奈良で女児誘拐殺人である。

 何事も「すぐに、完全に」とは難しいだろうが、それでもあえてお願いしたい。各分野で活躍されている知識人の皆様、そしてマスコミ・政治家の皆様、「この制度は良くない」「このままでは危ない」といった事例をご存知なら、早めに、いや、事が起こる前に、積極的に取り上げていただきたい。

 もちろん、もっと大事なことが、私たち平凡人に対しても言える。耳を傾けるべき警告には、たとえ「小さな芽」の時であろうと従わねばならない。他人事ではなく、各々が自らの事として懺悔(さんげ)し反省することが、災いをを未然に防ぐ智恵と信じるから。

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