lotus column 年頭所感 by Shougyo
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 作家・宮本輝氏のエッセイ集『命の器』にこうある。

「どこの家庭を見ても感じることだが、同じおとっちゃんとおかっちゃんとの間に生まれたのに、なぜ子供たちの性格はてんでんばらばらなのであろうか。これが本当に両親を同じくする兄弟たちだろうかと、その性格の違いに驚いてしまうと同時に、生命の形成に、遺伝学などの学問などでは到底解明出来得ぬ不思議なからくりが介在しているのに気づかされる」

 まったくもってその通りで、仏教でも、人間は過去世の行いを因(原因)として、父母を縁(条件・助縁)として生を受けると教えている。またことわざでは、これを「魂までは生まない」と伝えてきた。

 しかし、芥川賞作家が書けば「フムフム、なるほどなるほど」と納得しても、仏教の専門家であるはずのお坊さんが同じことを言うと「またそんな難しい話……」といった評価を受けてしまう。確かに、仏教そのものについて語る場合でも、有名な作家や評論家の言葉の方が説得力を持つ場合も少なくない。

 深い教えを解りやすく、正しい教えを正しいままに。本年もこのことを肝に銘じて、お坊さんも精進して参ります。

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