lotus column 銀河鉄道に乗って by Shougyo
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 生誕百年を迎えての宮沢賢治ブームは大変なものだった。賢治を題材にした映画は二本封切られ、ちょうど百年に当たる8月27日前後になると、毎夜テレビのどこかのチャンネルで特集番組が放映されていた。

 今ではこのブームも鎮静化(ちんせいか)したが、それでも宮沢賢治の人気は日本文学者の中でも絶大で、文庫本の売り上げでも夏目漱石や司馬遼太郎と並んで上位にランクされ続けている。

 ところで、賢治による有名な詩『雨ニモマケズ』は、彼がいつも所持していた手帳に書かれていたことで有名だ。そして、手帳の別のページには「高知尾師ノ奨メニヨリ法華経文学ノ創作、名ヲアラハサズ、報ヲウケズ、貢高ノ心ヲ離レ」とある。これこそ、賢治の創作の動機なのである。高知尾師とは、現在も法華経・日蓮聖人の教えを学び伝え続ける在家組織『国柱会』にて、当時理事を務めておられた人だ。

 宮沢賢治は農民であると共に、法華経の教えを文学という芸術で彩り、大勢の人々に伝えようとした宗教家でもある。「二十一世紀の人類の指針」とまで表現される賢治の深い思想は、彼の「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」という法華経の思想に集約される。

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