lotus column ボランティア by Shougyo
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 テレビ画面の上部に突然流れ出す地震速報。あれを見るたび、いつも阪神・淡路大震災のことを思い出す。

 毎年1月17日になると、当時の状況や復興について今だにニュースで取り上げられる。それと共にクローズアップされるのは、被災された人たちの厳しい生活の様子。そんな状況の中で、ずっと活動を続けておられるボランティアの方々には、本当に尊いものを感じずにはいられない。

 仏教では、ボランティアに似た布施行(ふせぎょう)という修行がある。自らが物や財産に執着しないよう、それらの一部を人にささげると同時に、相手が生命と修行を支えるための糧(かて)にしていただくという修行だ。そして、無償の行為もまた布施行にあたり、修行である以上は、自らの向上を求め、自らのために、自ら行うものである。

 人に何かをしてあげることができた時、「ありがとう」の言葉に対する「どういたしまして」の言葉の奥には、「自分がさせていただいている」という思いがなければ、仏道修行として成立しない。自分が「してあげている」という意識があったのなら、「どういたしまして」という言葉の美しい響きも失われてしまうだろう。

「あの人は、何をしてあげても感謝の気持ちが無く、助けがいが無い」

 そんな言葉は、仏教徒にとって禁句なのだ。

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