lotus column アメリカの心 by Chishin
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「たくさんの沈みかけている船を、君のアイデアとエネルギーで救うことができるかもしれない。失敗寸前のビジネス、ボーイスカウト、聖歌隊、公立学校、あるいは市議会など、あえいでいる組織を救い出すことができる。もし、彼らが適切な援助を得られれば……。

(中略)だから浸水をせき止め、帆を整えて出発しよう。君の努力で、状況を変えることができるのだ」

 これは1980年代にアメリカのハイテク企業「ユナイテッド・テクノロジーズ」社が、社会に向けて発表した企業広告『アメリカの心』シリーズの一つだ。当時の社長だったハリー・グレー氏の主張や意見を、ウォール・ストリート・ジャーナル紙に掲載するという手法で、アメリカ大衆から広く支持を得た。

 このシリーズはどれも時代を代表する言葉となり、翻訳本は日本でもベストセラーになっている。ちなみに冒頭にあげたメッセージには4,648通の感想や感激の手紙が寄せられ、20,566枚のリプリントが要望によって各地に発送されたという。

 しかし、強い団結力と正義感を持ったアメリカの心は、いつの時代も正しく働いていただろうか?ここで、冒頭のメッセージを、法華経から観てアレンジしてみよう。

「たくさんの沈みかけている心を、あなたの智恵と慈悲(じひ)で救うことができるかもしれない。公益に結びつかないビジネス、犯罪に手を染める少年、意欲を失ってしまった教師や親、慣習を重んじ保身に走る政治家など、あえいでいる相手を、自分も含めて救い出すことができる。誰かが援助してくれるのを、ただ待っているのでなければ……。

 みんな、あなたが動き出すのを待っている人たちばかりだということに、早く気づいて行動しよう。そうすれば、救うべき相手もまた自分を導いてくれる人になり、お互いが尊敬し合える世界へと変わるのだ」

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