lotus column 怖いものなし by Shougyo
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 自分が強いものや大きなものに対した場合は卑屈(ひくつ)になり、弱いものや小さなものに対した場合は尊大(そんだい)にかまえる。また自分が順境(何事も思った通りに運ぶ)だとおごり高ぶり、逆境だと必要以上にイジケてしまう。まさしく「生死流転(しょうじるてん)」の姿だ。

 これに対し、どのような境遇にも支配されず本来の立場を堅持(けんじ)して進むのが「生死解脱(しょうじげだつ)」の姿であり、自分自身の主体性を見失わないことともいえる。これは、立正大学名誉教授の故・久保田正文博士の言葉だ。

 では、生死流転の生活から、生死解脱の生活へと転換するために、必要なものとは何か?それは単なる知識や知恵とは異なり、仏さまの悟りに根ざした、世の根本を観る能力「智恵」だ。

 例えば「三人寄れば文殊(もんじゅ)の智恵」という言葉が示す通り、代表的なのは文殊師利菩薩(もんじゅしりぼさつ)。智恵によって世の理(ことわり)が明らかになれば、何も恐れるものは無いということを、百獣の王である獅子(しし=ライオン)に乗ったお姿が象徴している。

 人が本当に「怖いものなし」になるために、智恵は欠かすことができないというわけだ。

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