lotus column パソコンに遭う by Zuiho
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 パソコンを使うようになって、文章を書くのが実に楽になった。

 まず、下手な文字を人前にさらさなくてもよくなったこと。なにせプリンターという機械が、素早く文章を印刷してくれるのだから、ペンを持つ必要がなくなったのだ。次に便利なのは、カナ文字を入力するだけで漢字が出てくること。漢字を知らない私は、これで辞書を調べる必要がなくなった。

 しかし、である。こんな便利な機械があれば、漢字の勉強などしなくてもよいだろうと、喜んでワープロソフトと取り組んでいたら、すぐに大変なことに気がついた。それは「その時に使うべき漢字を知らなければ、やはり文章は作れない」という、実に重大な点である。当たり前のことなのだが、恥ずかしながらパソコンを使うことで知った大発見だった。

 たとえば「あう」という漢字を変換すると「会う・合う・逢う・遭う・遇う」と、なんと五種類もの漢字が出てきて、どの文字をどんな時に使えばいいのか迷ってしまう。というわけで、けっきょく辞書ソフトも手放せないことになってしまった。

「仏さまに会う」「仏さまに合う」「仏さまに逢う」「仏さまに遭う」「仏さまに遇う」

 それぞれ口で言えば同じでも、意味は少々違ってくる。はたして私たちは、この中のどの意味で仏さまに「あう」ことができるのだろうか?

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